僕は仕事で高齢者と関わることが多いのだが、その人たちはとても「幸福度が高い」とは思えない。
いや、「思えない」のではなくて、「低いに決まっている」と先入観を持ってしまっているのかも知れない。
この人たちの心理をよく観察することが、自分の今後の精神状態を良好にする手助けになるだろうか。
高齢者の幸福度は意外なほど高い
これがどれ程実態に即しているかはよく分からないにせよ、内閣府の調査など、資料がたくさん出ている。
要点を掻い摘んでみると、イヤなことを考えないで、前向きな姿勢を選ぶ心理的適応が、知恵として備わってくる、上手くなっていく、ということらしい。
高齢者は、ポジティブ思考を〝鋭意実践中!〟という訳である。なるほど、理解できる。
とは言え、それなりの下支えがないと、マジでヤバイ状態になりそうだし、これから高齢者になっていく世代には、現在以上に「貧困老人」の問題なんかも増えてくるはずだ。
よくよく見てみると、僕が普段関わる高齢者の人たちは、壊滅的なところへ追い込まれている訳ではない。
「あちこち痛い」と言う割には一人で動けるし、「お金がない」と言う割には、衣食住に困っている訳でもなさそうだ。
つまり、その部分さえ保障されているなら、精神的に立ちいかなくなることはないし、知恵がついてますます快適で居られるという事になろう。
その次の世代が結構ヤバくない?
気になるというか、言われてみれば当然なのかも知れないが、高齢者の幸福度に比べて、40~50代のそれは全世代中一番低いそうだ。
日々の自分のことを思えば、間違いない。
現状は、仕事や家族や将来のことで不安だらけだし、それを乗り切った先が明るく開けているとは、残念ながら思えない。
ならば、今のうちに準備しておくこと。それは、
- 健康
- ポジティブ思考
- お金
に他ならない。
少なくとも、「体のどこかが痛い」という状態は避けたい。僕は柔道整復師なので、その辺の知識については少しはある。病的なものはいつ降り掛かってくるかは分からないにしても、体力を維持したままで加齢を待ち受けることくらい出来る。
ポジティブ思考は、これまでの人生の謂わば「クセ」なので、なかなかに厳しいだろうが、いい具合に変化していくのが人間の特性でもある。期待したい。
そして、お金。もっとシビアに取り組まないといけないのは、ここだ。決して視界良好ではないが、自分への挑戦だと思って、大きく「自由人」を目指す。
「ご隠居さん」には程遠い
やりきらないままで人生の幕を閉じることが、一番の悔いであり、恥なのだ。両親、家族、そして自分自身に申し訳が立たない。
結果ももちろん大切だけれど、自分が目指すべきところへしっかりと針路が取れている、という〝状態〟こそが「幸せ」と言える。
森下昌彦(えむもりさん)
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