精神科医で作家の、樺沢紫苑先生。
この方の何が凄いって、それはその影響力の絶大さに違いない。プロフィールには、「SNS、メルマガ、YouTubeで40万人以上に発信している」と書いてある。
その樺沢先生が、ご本人曰く「集大成」として書き上げられたのが、この「学びを結果に変える アウトプット大全」だ。
読み応えたっぷりで、効果は凄まじい。しかし、読みやすい上に、実践してみれば分かるが、意外に簡単に出来てしまいそうなことが多く書いてある。
仕事や勉強への心掛けとして、つまりは明るい未来へのバイブルとして、胸に刻んでおくべき良書だと思う。
早速紹介しよう。
「学びを結果に変える アウトプット大全」を読んだ
まず本を開いて欲しい。いきなり「科学的に自己成長を加速し、人生を好転させる」と書いてある。
そう、樺沢先生の著書は全てそうなのだが、圧倒的知識量に裏打ちされた「科学」が、しっかりとバックボーンにあるおかげで、説得力が半端ない。「科学」である以上誰にでも再現可能で、もうこの時点で明るい未来は保証済み、ということになってしまう。
また、「現実世界はアウトプットでしか変わらない」とも書いてある。
どんなに本を読んで、どんなに良い話を聞いたとしても、それだけでは何の変化も起きない。その人の頭に一時的に蓄えられたのち、忘れられるだけである。
これに対して、外界に向かって発信する、「話す」でも「書く」でも良いのだが、要は行動することで初めて、現実世界に影響を及ぼすことができる。これによって自己成長が始まるという訳だ。
これまでの僕
僕の場合、ここが圧倒的に弱い。学生時代を思い出せば分かる。教科書だけ読んで試験に臨むよりも、問題集をしっかりこなして実践を積んだ方が成績が良くなるだろう。
言われてみれば簡単なことで、本を読んで啓発されても、どんな偉人の名言に触れても、大した変化が起きていない現実を前に、アウトプットが不足しているのだと認めざるを得ない。
ポジティブな言葉を増やす
夫婦間の会話の中の、ポジティブな言葉とネガティブな言葉の比率が、5:1を下回ると離婚の可能性が高まるらしい。
ネガティブな言葉が、相手の内面に響くことで、軽くジャブのようにダメージを与える。それが蓄積していく中で、ある瞬間修復不能のラインを踏み越える。
気付かないかも知れないが、その言葉は自分自身へのダメージでもあるから、二重に厄介なのだ。ストレスホルモンが出まくって、決して気晴らしにもストレス解消にもならず、むしろ病気の原因を自分で作っているようなものなのだ。
それにしても、「5:1」とはかなりのハードルの高さである。相当意識してポジティブワードを吐き続けないといけない。
目標は書いて公言する
目標は、目に見える形で書いて、しかも公言した方が達成の確率が上がる。
遠くの山の上の目標地点と現在地を把握すれば、その間に敷かれた道が自ずと見えてくる。成すべきことが明確に頭に刻まれるのだ。さらに、それを周りに言ってしまったら、その手前「出来ません」とは言いにくい。とことん追い込まれると辛いが、ほどほどのプレッシャーは好影響を及ぼす。
やらなければ変わらない
「やってみよう」の次の瞬間、ほぼ同時と言っていい。必ず現れる「失敗したらどうしよう…。」
しかし、樺沢先生は、これは「失敗ではなく、エラーだ」とおっしゃっている。もしエラーが起きたら、それをフィードバックして次に活かせばいいだけのこと。トライとエラーを繰り返してこそ、自己成長モードに入ることが出来る。楽しくて仕方ない世界が待っていると思えば、すんなりと先に進めそうではないか。
そこで、まずはやってみよう
それを踏まえて、今日からのToDo項目を考えてみた。
- 家族にポジティブな言葉を浴びせる
- 出来るだけ頭の中にある思考を書き出す
- 未完成でも発信してしまう
家族と過ごす時間を確保することは、自分の心の安定のためにも必須だ。そこで、意識的にポジティブな言葉を選んで接して、相手の為だけじゃない、自分の人生の先も明るく照らしてみたい。
また、考えついたことは紙に書いて、一旦頭から出してしまった方が、脳に余裕が出来る。もちろんパフォーマンスが上がるだろう。構想を練るとか、ひらめくとか、クリエイティブなパワーを落としてしまっては、自己成長どころではなくなってしまう。
そして、「たとえ30点でも発信してしまう」方が自己評価が上がるし、後から修正も効く。目標が高すぎて、「完璧でないと人には見せられない」なんて思ってしまっては、最初の一歩すら怖くて踏み出せなくなるだろう。
まとめ
さすがは「集大成」だ。
読みやすい上に、簡単に実践できることが詰め込まれている。しかも、確実に人生が好転するであろう確信が持てる。
ホントに全部やってみたら、エライことになる。もちろん躊躇する選択肢はない訳だけれど、と言うことは、すでに「好転」は起きたも同然。
このワクワク感の連鎖が、切れ目なく続く人生を、僕は目指しているのだ。
森下昌彦(えむもりさん)
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