樺沢紫苑先生に、小豆島の坂道制覇のヒントを貰った 〜脳科学で「苦しい」を「楽しい」に変える〜

ロードバイクが好きだ。走らせて移動するのはもちろん好きだし、眺めているだけでも結構楽しめる。

僕は、ホームコースである小豆島を走ることが多いが、ご存知のとおり、小豆島は瀬戸内最高峰の星ヶ城山を抱える〝山の島〟である。坂道が多いのだ。

サイクリストの間では、登坂にやたら情熱を傾ける人たちのことを、敬意を込めて「坂バカ」と呼ぶことが多いらしいが、僕は決してその類ではない。急坂を前に、腰が引けている。

しかし、避けてばかりでは走る道がない。

そこで、坂道に挑む心構えを、精神科医樺沢紫苑先生直伝の方法で整えてみた。参考にしたのは、もちろん「人生うまくいく人の感情リセット術」である。

1. 先を見ず「今」に集中する

〝サバイバルのテクニック〟という観点から言うと、先のことを考えても不安が増すだけで何のメリットも無い。精神力を消耗するだけ損だ。それよりも、1メートルずつでも前進している現実に注目する。「苦しい」に違いはないが、不思議と落ち着く。

2. 笑う。「楽しい」を口にする

「楽しいから笑うのではなく、笑うから楽しい」の言葉どおり、感情は行動の後に付いてくる。だから、苦しい時にわざわざ「苦しい」を口にするのは愚の骨頂。そんな時こそ笑う。そして「楽しい」と大声で叫んでみよう。

リアブレーキ
とにかく楽しむ

3. 坂を登りきった自分をイメージする

やり遂げた自分をイメージすることで、苦しさが減る。できるだけ具体的で、誇張気味な方が効果的かも知れない。「今晩のビールは史上最強に美味いはず」「脚がムキムキになったらモテ過ぎてウハウハかも…」。おじさんでも、考えるだけならタダだ。

4. 「苦しい」は所詮、脳内ホルモンの増減にすぎない

感情が、「苦しい」と「楽しい」のどちらに振れるかは、その時の脳内物質の変化がカギを握っている。「楽しいからもっとやれ」や「苦しいからやめとけ」の指令を体が受けているのだ。苦しい時、「死にそう~」と思うけれども「そう思わされているだけ」と捉えることができれば、少しは気が楽になる。実際に死んだことは、もちろん一度も無い。

5. 「苦しい」は成長している証拠

現状の自分から脱しようとする時に、苦しくない訳が無い。いわゆるコンフォートゾーンから出ようとしているのだから、多少の痛みを伴うのは当然なのだ。もし自分が苦しいと感じているのなら、それは成長しようとしている証し。大いに喜ぶべきことである。

6. 「あと〇〇キロもある…」は禁止

苦しい時に、「あと〇〇キロ」という標識が気になったりする。そんな時は、「あと〇〇キロもあるの…」と思わずに、「もう〇〇キロしかないやん(残念)!」と思うようにする。ゴールが明確になって力が出やすいという面もあるが、好きな自転車なんだから、「最後まで思いっきり楽しもう」というポジティブ思考でいた方が、絶対に幸せになれる。

急坂もなんのその

まとめ

坂道だけじゃない、「ちょっと気乗りしないなぁ、しんどそう」と思うことは多い。でも、行動が全ての源。行動のないところに、何らかの成果を求めるなんて有り得ない。

大丈夫。とりあえずやってしまえば、「あら不思議、やる気が出てきた」という気持ちになることは、多くの方が体験上知っている。「作業興奮」というそうだ。

いつも背中を押してもらうのに、何度も読み返してる樺沢先生の本だが、小豆島の坂道克服も、同じ理屈で余裕のクリア間違い無しである。

The following two tabs change content below.

森下昌彦(えむもりさん)

大阪在住50代。妻と1女1男。  長く医療業界に携わったが、軸足を移すことを模索・実行中。 詳しいプロフィールはこちら