最新のMac OSはBig Sur11.2.3のようだが(21/3/20現在)、11.2.1にアップデートされた時だったか、僕にとっては何とも悩ましい不具合が起きていた。
それは、日本語入力の際、その言葉の意味をいちいち確認する作業が、著しく滞ってしまってなかなか進まない、というもの。
僅かなアクションが追加されるだけで、こんなにも効率が落ちるとは…。イライラが募っていたのだ。
Big Surのバージョンアップで日本語入力が便利になった
変換キーを押したときにその候補が「ズラー」っとポップアップされる訳だが、その横に本を開いたアイコンが付いているものがある。そこにカーソルを持って行くだけで、その単語の意味が分かるようになっているのだ。つまり、本は「辞書」ってこと…。
言うまでもなく、日本語は同音異義がやたら多いので、確認するのにとても便利。ところが、その機能がある日忽然と消えていた。多分、OSを11.2.1にアップデートした直後だったはずだ。
そうなってしまうと、これが何とも面倒臭い。変換後の単語を選択(一本指でダブルタップ)して、その意味を表示させる(三本指でタップ)。もし間違っていたら、もう一度別の単語を入力して最初から…。それを繰り返すことになる。
「単語」と打ちたい時に、「丹後」だったかな?「端午」だっかな?と迷ったら、〝候補〟の段階でそこにカーソルを持って行くだけで済んでいたのに、ものすごい遠回りになってしまっていた。
ヨドバシ梅田で訊いてみた
心斎橋のAppleは、コロナによって相変わらずの入場制限中なので、ヨドバシ梅田のApple Shopで尋ねると「わぁ、ホントですね!分かりません。」という答えだった。そりゃそうだろう。仕方ない。
ホームページに書き込んでみた
この時点で、新たなアップデートに期待するしかないと悟った訳だが、一応Appleのサイトを覗いてみると、「サポート」に僕と同じように困っている方の書き込みが、随分とたくさんあることが発見出来たのだ。
もちろん僕もひと言入れておいたが、その後は結構対応が早かった。そんなことは決して無いだろうが、「僕の言うことを聞いてくれた」と少なからず感じたのも事実だ。
今では元通りになって、超快適である。
Appleは顧客に寄り添っている
「世界一」と言っても過言ではない規模の企業が、1ユーザーの声に真摯に耳を傾けるだろうか?真偽は分からないにしても、結果的にはしっかりと聞いて対応してくれた。
規模が大きかろうが小さかろうが、当たり前だろうと思えることが、特に日本の大企業で損われている気がしてならない。
たった一つのパーツを注文するのに、「お客様センター」なるものに電話して、自動の音声案内を相手にあちこち振り回され、挙句に「混み合っております」と「保留メロディ」を延々と聞かされる、なんてことは未だ普通にある。
なんとも「昭和」な感じで惜しい。
時代おくれ
「日本人は勤勉」「日本人のおもてなしは素晴らしい」「日本のモノづくりは丁寧」は嘘ではないだろう。しかし、そんなことが言われ出したのは、もう忘れてしまいそうなくらい前のことではないか。
そこに胡坐をかいているうちに、周りに圧倒的に置き去りにされたのが今の状況だということを、冷静に受け止めるべきだろう。
とにかく、日本発の「これは新しい!」「ワクワク!」「ドキドキ!」を感じた記憶が、このところ久しく無いのだ。
森下昌彦(えむもりさん)
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