小豆島・坂手港でジャンボフェリーの時間待ち。
「お腹すいたなぁ…。」
乗船してしまうと、売店のうどんくらいしか無い。悪くはないが、ガッツリ食べる向きには物足りない。
3時間も我慢できそうにない方は、地元でも大評判のお店に、迷わず直行すべきだろう。
レストランちゃうよ、「御食事処」
フェリー乗り場前で、あたりをぐるっと見回せば、すぐに目につくはずだ。壁にでっかく「食堂」と書いた建物が海辺にある。
言っては何だが、決して綺麗でもオシャレでもない。昨今の小豆島のお店といえば、全然田舎っぽくなくて垢抜けていて、昔とは大違いなのだが、その流れには頑なに逆らっておられるのかな?と思えるほどだ。昭和レトロが滲み出ている。
中に入ると、吉本新喜劇ばりの雰囲気に、やたらワクワクする。
どう見ても観光客には見えない地元のおっちゃんグループが、昼間っからビールを酌み交わす光景が日常だ。
かなり年季の入ったポスターとともに、壁一面に貼られた「お品書き」には、丼ものやうどんなどもあるが、ここは魚を注文したくなる。
店内には生け簀があって、目の前が海。おいしくないわけがないのだ。
大衆食堂やけど、味は「大衆」ちゃうよ
鯵フライの定食を注文した。
これを何の変哲もないと言ってしまうと、それこそバチが当たるだろう。
プリップリでサクッサクの、ボリューム満点フライは食べ応えたっぷり。さすがは産地直送。いや、地産地消。
汁物は普通、お味噌汁が定番だろうか?でも、ここは小豆島らしく〝にゅうめん〟が付く。
パックパク箸が進んで、お腹は大満足してしまった。次回は「刺身定食」でいこう、と僕の中ではもう決まっている。地元のおっちゃんの仲間に入れてもらって、ビール付きはもちろんだ。車も自転車もない時の楽しみが出来た。今から待ち遠しいのだ。
旅行は観光だけちゃうよ、地元にも溶け込むのだ
オシャレなカフェもレストランも、もちろん大好きだ。でも日本人だから、「ご飯とおかずとお味噌汁が食べたいよぉ」ってことはあると思う。しかも、肩肘張らない大衆食堂の雰囲気はどこか懐かしい。
坂手港は、大阪神戸と近く、昔はとても栄えた港だった。その頃の賑わいも、このお店はずっと見てきたのだろう。思い入れのある僕としては、そのあたりにも考えが及んでしまう。
もちろん島が初めての方にも、小豆島の思い出のひとつに、地元の食堂にもフラッと立ち寄られることを、オススメしたい。
森下昌彦(えむもりさん)
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