第6回オリーブサイクリング出走記 〜参加資格は〝自転車と小豆島が好き〟それだけ〜

オリーブサイクリングは初心者に打ってつけ

3月12日の、「第6回オリーブサイクリング」に参加した。
僕のように、日常的にロードに乗らない人間は、ある意味いつも渇望感に晒されている。だから、参加可能なイベントには、どんどん顔を突っ込みたいのだ。


だからと言って、当方は未だ初心者の域を出ない。ゆえに、本格的な大会は敷居が高い。のんびりペースで走れて、しかもよく知った道なら申し分ないのだが…。
そんな理由で、僕はせっせと小豆島に通う。慣れた道だし、車が少なく走りやすい。ガチガチのレースは気が引けるが、そんなに肩肘張るようなこともない。
今回のイベントがまさにそんな感じで、ゆる〜く楽しんで、自転車も小豆島もさらに好きになること請け合いなのだ。

第6回オリーブサイクリング出走記

朝8時半に、土庄港前オーキドホテルのサイクルステーションで受付。サイクリストの間では、最近ちょっと話題のスポットなのだ。
僕が到着した頃には、すでに何十人かの参加者が集合していた。一斉にスタートする形ではなく、各自思い思いに走り始めていく。

スタート前風景
タイムを計測するわけでもなく、これで問題はない。何百人単位が一斉スタートするとなると、大掛かりな交通規制なども必要だろうし、運営規模が桁違いに大きくなる。イベントを確実に根付かせる意味でも、身の丈をわきまえるという意味でも、参加者の自己責任に委ねる部分を、たくさん残した方が良いと思う。
僕が参加したのは、土庄から池田、草壁を通過して二十四の瞳映画村までの往復コース。帰りは前島一周がオマケについて、全行程57キロほど。そこそこのアップダウンで、まだ余裕が感じられるはずだ。

快調な出だし

この日は快晴だったが、まだやはり3月半ばの日差しはそれほど強くはない。スピードが上がれば風が冷たかった。しかし、登り坂では少し汗をかく程度にはなって、そのあたりの調節が難しい時期ではある。
第一関門である丸山の峠を下って、オリーブ園で最初の休憩。静かな内海湾の景色を愛でる。
この後はほぼフラットなので楽だが、距離はあるし時折強風に煽られる。田浦半島に入るまでは、交通量も比較的多い場所なので慎重に走る。

先は長いぞ焦るなかれ

映画村のエイドステーションには、だいたい自分で設定した時間通りに着いた。ここで頂いた昆布茶と醤油豆の美味しさは、絶品ものだった。塩分も糖分も、一瞬でスイスイ吸収されるように感じた。そこで思う。「あっ、疲れている…。」
帰りの時間のことがあるので、やや急ぎ気味に飛ばしたが、後半はもっとじっくり楽しもう。

映画村エイドステーション
折り返して、一徳庵でソフトクリームをいただく。とりあえず、これは行っとかないと話にならない、という気分。美味しい。
再び走り出す。

ちょっとガクッときた感じ

西村までの海辺の道の、向かい風にやや消耗する。峠に再度阻まれながらもクリア。ここから渕崎までは、道幅が狭くて気が休まらない。疲労も重なって、少しフラフラした感じさえしてきた。注意力が下がっているのが自覚できたので、予定外の休憩を挟むことにした。朝食をやや控えめにして出たのが、ここにきて響いてきた感じ。国際ホテルそばのセブンイレブンで、補給。駐車場脇の道端にへたり込んで、パンを食べた。同時に陽をいっぱい浴びて、変温動物並みの体力回復策を施す。
やや落ち着いたので、いよいよラストスパートへ。実際は全然「スパート」ではないが、気分はもう最終盤だ。

しんどかった、でも幸せ

鹿島、シルバービーチ、戸形崎を左手見て、最後の峠を前にもう一度、小休止。遠く高松の町影を見ながら、波の音を聞くとき、やっぱり楽しいし、小豆島大好き!と、何度味わったか分からない感情に、また取り憑かれている自分がいた。

海辺で一服
ゴール後は、このイベントの仕掛け人のお一人でもある、土庄町地域おこし協力隊の須藤さんと談笑。他の参加者の方とも、健闘を讃えあいながらの自転車談義。
ずっと一緒に走るとなると、いろいろ気を遣ってしまうが、こういった場面では、やはり仲間意識が俄然顔を出してくる。そこがスポーツのいいところなんだよな。

本格的に走りたい人も、のんびりサイクリング派も、まあこの際そんなことはどうでもいいんだ。自然に抱かれて、小豆島で楽しもうじゃないか。

ゴールゲート

おおみねさん

▲そして最後は、おおみねのうどん屋さん。温かさが沁みる。

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森下昌彦(えむもりさん)

大阪在住50代。妻と1女1男。  長く医療業界に携わったが、軸足を移すことを模索・実行中。 詳しいプロフィールはこちら