僕が「敬愛する」と言っても過言ではない、児玉光雄先生の名著、「Kのロジック 錦織圭と本田圭佑 世界で勝てる人の共通思考。」
「ロジック」とタイトルにある割には、科学的で緻密な論理の上の話というよりも、感情にビンビンと響く言葉が散りばめられた本である。
早速紹介したい。
「世界を取る人」は言葉が違う
ものごとを成し遂げる人と、そうはならない人の差は何だろう?歴然とした素質の差は、特にスポーツの世界ではどうにも埋めようがない。甘んじて受け入れよう。
そうでないなら、そこには考え方の違いしか入り込む余地がない。考え方は、間違いなくそこから発せられる言葉の違いとして現れる。
言葉を聞き分け、考え方を感じることで、行動に変化を加えることが出来たら、自分も成功者の仲間入り必至なのだ。
報酬などの目当てがやる気を引き出すのではなく、自己実現こそがその元となる「内発的モチベーター」についての本田の言葉、「みんなが嫌いなこともやれるし、夢のためにやりたいことも我慢できる。それを本当に徹底していて、あとは人よりも思いがちょっと強いだけ。その差が結果に現れたりするのですよ。」
はっきり言ってしまえば、「背中を押されまくり」状態なのだ。
聞くだけでは「その気になった」だけ
児玉先生は「スポーツ心理学者」だけあって、ここに載っている、多くの心理学の先生や、トップアスリートの名言は珠玉である。何も感じなければウソだ。全身に浴びまくれば、必ず何かが変わる。
しかし、それでも、それ以上に大切なことがある。言わずもがな、「行動」である。
具体的な行動に繋げる
人生は自分が思い描いた通りになる。自己否定を排除して、将来の自分をリアルに感じるために、ポジティブな自己イメージを書き込むノートを用意してみた。
「マズローの5段階欲求説のピラミッド」というのがある。下位から、「生命の欲求」「安全と安定の欲求」「親和・帰属の欲求」「自尊心の欲求」までが、「欠乏欲求」で、モチベーターとしては効果的ではあるものの、満たされた瞬間に消え失せてしまう。
しかし、その先の最後にある「自己実現の欲求」は、「存在欲求」と言って、生きている限り持続するモチベーターなのだ。
常にここを見据えて、未来の自分のイメージを上書きする作業を繰り返すことにする。
「なんでも出来る自分」への足がかり
未来を克明に考え、イメージすることが、人間の脳を一番活性化させ、実現性を最大限まで高めることは自明だ。
意志力を高め、磨き光らせるためのメソッド満載の、オススメ本であることに一片の疑いもなし。
ココロが弱った時に、励ましてくれる本としても、本棚から消えることは無いだろう。
森下昌彦(えむもりさん)
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