「なぜ、あの人の仕事はいつも早く終わるのか?」 〜集中状態を作り出すメソッドに宇宙を感じた〜

仕事はさっさと済ませて、できるだけ早く成果が出た方が良いだろう。限られた時間の中で、多くの事をこなさなければならない時、一番必要なのは「集中力」だ。

「超・集中状態」という言葉を使って、圧倒的にやる気を掻き立ててくれるこの本。現状の自分が、いかに小さい殻に閉じこもっているかを、突き付けてくる。「よっしゃ、やるで〜!」と思う前に腰が浮き上がってしまいそうな、壮大な世界観を持ったこの本。早速紹介しよう。

なぜ、あの人の仕事はいつも早く終わるのか?

著者の井上裕之先生。ビジネス書作家であると同時に、歯科医師でもある井上先生。決して、「二足の草鞋を履いて、どちらも中途半端」という訳ではない。帯広の医院に外国からも患者さんが押し寄せてくるほどの繁盛ぶりと、累計120万部を越す本の売り上げを両立されている事実は、驚異的と言える。

こういう方を目の当たりにすると、どうしても自分の〝ショボさ〟が際立って、諦めてしまうのが常なのだ。

しかし、そんなことを言っていたのでは、人生1ミリも動かない。そこには何か見習うべき、そして自分でも今すぐにでも真似できそうな事が、1つくらいはあるはずだ。

いや、結果だけ言えば、「1つくらい」どころではない。実はいっぱいありそうなのだ。

成功するために「超・集中」

実はこの本、タイトルのように、仕事が早く終わることだけを最終目的としている訳ではない。終わらせ、なおかつ人生を成功へ導くことを目指しているのだ。

そのためにどうするのか?要点をまとめてまとめて集約し切った先には、「得たい結果にフォーカスし、完璧な準備を整える」ことと、「潜在意識をよい状態に保つ」という2つがある。

最初に、「得たい結果」とは何だろう?「自分が想像しうる最高の成功」とは何だろう?まずそこをしっかりと見据える必要がある。そして、本当にそれを手にしたいという思いの強さを、心に刻むのだ。ある意味、それが出来たのなら、ほぼ任務完遂なのだ。思いが強ければ強いほど、完璧な準備をせずにはおれまい。

そして、その素早い初動の後ろ盾となる「潜在意識。」これが2つ目のキーとなる。「想像しうる最高の成功」を思い描くとき、必ずと言っていい頭の中に沸き起こる「そんなん無理やで」の声。これを、どうやって振り払おうか?

フォーカスするよ

最初の実践

「得たい結果」と「成功した自分」を強烈に意識づけるために、思いっきり風呂敷を広げた目標をリストアップしてみることにした。

でも、書くだけではダメだと思う。誰かに見せた方が良い。誰かと共有すれば、〝有言実行〟状態を作り出せる。これがプレッシャーに感じるかも知れないが、「でかい口叩きやがって!」と思う人がいても、放っておこう。「オモロそうやな…」と感じる、自分と波長が合う人だけが残ってくれたら御の字じゃないか。

まずは、妻に向かってドーンと打ち上げてみようと思うが、果たして彼女は僕にとって、「波長の合う人」なのだろうか…。

2つ目の実践

何気ない日々の行動の中にも、次々と「決断」が迫られる瞬間があるはずだ。その場面で、「どうしてそちらを選んだのか?」をしっかりと検証する時間を取ってみようかと思う。

自らの特に休日の過ごし方において、「決断」に時間が掛かり過ぎているという自覚があるからだ。「どこで昼ごはんを食べようか」というような、まあどうでも良いようなことでもである。

こっちの方が美味しそう、でもこっちの方が安いかも、最近野菜不足だからこっち?混んでるから待たされそう、なんてやってると一向に進まない。

最悪なのは、散々悩んだ挙句、「一食くらい抜いても問題ないか…」となってしまったり…。

悩んだことが全て無駄。「決断できない自分」を潜在意識に刷り込んでしまっている。

「出来ない」のではない。「出来ない自分」を積み重ねて、その確証を得ようとしている。そうとしか思えない。

潜在意識を意識する

よく言われることだが、人間の意識の中で顕在意識はわずか4%、潜在意識は96%なのである。自分にも想像すらできない未知のエネルギーが、壮大な宇宙のごとく広がってる。

そこに素直に身を委ねるだけで、ワクワク感が止まらない毎日を引き寄せられるに違いない。自分には、「枠」なんて無いのだ。

井上先生の本

まとめ

最後に、この本の中で「ピンっ」と来た、グッドフレーズを1つ。

「結果は未来に存在するものなので、そこにフォーカスすると過去の価値観や現在の状況に振り回されなくなる。」

アドラーが言っているのと同じだ。過去は関係ない。これから自分が生きるのは、「未来」なのだ。自分と未来は変えられる。

この方が、僕のココロにストンと落ちる。

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森下昌彦(えむもりさん)

大阪在住50代。妻と1女1男。  長く医療業界に携わったが、軸足を移すことを模索・実行中。 詳しいプロフィールはこちら