年末休みに、久しぶりに小豆島へやって来た。
夏の暑さもさることながら、冬はことさら厳しい。何しろ、帰る家は古い上に普段は空き家。冷や〜っとして、し〜んとして、「寒い!」がぴったりな空気感だ。
確か物置に古い石油ストーブがあったはずなので、探してみた。
昔人間にはよく分かるが…
祖母だろうか、叔父だろうか。昔人間の彼らは、「いつか使うかも知れない」と思って、誰が来るかも知れない、主が居なくなってしまった家であるにも関わらず、多分購入時と違わないように、綺麗にダンボールのケースにそれを収めていた。
その「いつか」が来た訳だが、はっきり言えば全く役に立たない。
なにかと劣化しまくっているのが、一目瞭然なのである。
部品が外れてしまったのだろうか、どうも心許ない外観を呈している。
残念ながら、これに火を点ける勇気はない。
物が主役ではない
僕は、昔から物持ちが良い。物を大切にすることは、美徳だと今でも思っている。
しかし、使わずに保管しているだけだとしたら、逆にものに縛られているに過ぎない。
物には、使うことで生み出される価値というのがあって、使わない物は負債でしかない。置いているだけで、スペースや時間のコストが掛かっていることはなかなか意識しづらいが、事実だと思う。
コンピューターの中身が整理されていないと、結局はメモリーが消費されて、じわじわとダメージが広がったあげく、パフォーマンスが落ちる。
新年に思うこと
間も無く新年を迎える。
僕の中の、「いつか役に立つかも…」を一掃しようと思う。
ホリエモンの「多動力」を否定はしないし、むしろ共感している僕だが、とりあえず一意専心にシフトして、より深く探求する一年にしたい。
太い柱を地中に埋め込むために、深い穴を開けるのだ。最終的に、何本も柱を立てたい思いに変わりはないが、「より研ぎ澄まして、眼もくれず」という姿勢を再確認して、ジャンプアップする。
森下昌彦(えむもりさん)
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