『「空気」で人を動かす チームの実力以上の力を引き出す技術』を読んだ 〜空気を動かせる自分になるための道のり〜

「他人と過去は変えられない」とはよく言うこと。変えられるのは自分自身の、今この瞬間の行動のみ。分かっちゃいるが何とかしたい。つまり、相手を変えたい!それが今までの僕のパターン。

それが結果的には、〝無駄な抵抗〟になって、いや~な気分を引きずることになってしまう。

不毛な事に励んで疲弊するよりは、「空気を変える」ことに注力してチームパフォーマンスを上げよう、という視点で解説してくれるこの本。

自分の居場所に、「なんか違うんだよなぁ…」という感覚を持っておられる方、必読の一冊である。早速紹介しよう。

「空気」で人を動かす 〜チームの実力以上の力を引き出す技術〜

組織のパフォーマンスは、個人の能力の総和であると考えがちだが、実はそうではない。

個々人が優秀でも、例えばその場が緩んだ空気に満たされていると、なかなか実力通りの結果は引き出せない。

「真面目に頑張っても無駄、どうせ給料だって上がらない」と、「真面目に頑張るのも、結果が出るのも当たり前」との差は、その場に染みついた「空気」の差そのものなのだ。

気づき

  1. 人を変えようとするな、空気を変えろ
  2. 「締まった空気」を目指す
  3. 「空気」はそのチームの価値観 「空気」がその場を支配している

中にいる人が同じであっても、その場の空気が行動を左右する。リーダーは、人を変えようとするよりも、少ない労力で確実に変化が起こせる「空気を変える」を選ばない手はない。

僕の場合、家庭内をもっといい雰囲気にするためにどうすべきかを考えてみた。

人を変えるな空気を変えよ
人の行動は空気で変わる

空気に向かって働きかける

家庭での父親、職場での上司は、概して〝煙たがられる〟ものだ。その人が何か発言すると、そんな気は無くても「上から目線!」と拒否られる。

それなら、人に向けて発信するのではなく、「空気に向けて発信する」ようにしてみる。

声をかけ、接触回数を確保することで相手の存在を認めることを前提に、とにかく続ける。すぐに結果が出ると思うのは、期待が大きすぎる。そう上手くいくはずがない。気長に焦らないことが肝心。

ボカさない 

誰が(Who)、いつまでに(When)、どこへ(Where)、何を(What)、どれくらい(How much)、どのように(How)の4W2Hを使って、細かく具体的に伝える。

「しっかりやろう」や「ベストを尽くそう」では、言い訳の抜け道をたくさん残す事になって、結局空気なんかひとつも変わらない。

良い空気の場所へ出かける

人は「良い空気」に触れるとそれを真似るし、「悪い空気」に触れてもそれを真似る。つまり、良い環境に身を置くことが、一番手っ取り早い。

ここでの「良い空気」とは、もちろん自然豊かな場所を意味するのではない。人間が創造した「締まった空気」のある空間である。

必ずしも一流である必要はないが、ピシッと背筋が伸びる思いがする、一流のホテルなんかがイメージしやすい。

家族の絶対値でなく、過去との相対値での頑張りを認める

昨今は、「褒めて育てる」が主流らしいが、やたら何でも褒めちぎるのもどうだろう?

成長に対してはしっかり評価すべきだが、普通に当たり前のことが出来ても、それはそれでしかない。

他人との対比で測るのではなく、昨日までの自分との対比で、成長が見られる時こそが、ベタ褒めのチャンスだ。

日本人は空気に感化される
良い空気に感化されよう

まとめ

人は生まれながらにして、尽きない向上心を備えているものと信じている。

活気に満ちて幸せが溢れる組織には、その空気感を味わうことこそが最高の報酬だ、と感じることができる人たちが集まっているものだ。

僕は、うちの家族が、そういった「良い空気」がしっくりくると感じる人たちと、たくさんの時間を過ごせることを望んでいる。そうして、大きく成長できることを望んでいる。

ただ、家族にはどうしても甘えが生じる。わがままが言いたくなることもあるし、イライラもする。

そこで、やっぱり大切なのは「笑顔」だろう。いつも笑顔。「良い空気」の下地に、いつも笑顔があった方がみんなハッピーで、効果が何倍にもなることに、異論がある人は居まい。

つまり、空気を動かす資格のある自分でいる必要もある。笑顔で、皆からリスペクトされている方が、そりゃあ良い影響を与える人で居られるに違いない。

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森下昌彦(えむもりさん)

大阪在住50代。妻と1女1男。  長く医療業界に携わったが、軸足を移すことを模索・実行中。 詳しいプロフィールはこちら