こまめに手をかけないと少しずつ調子が悪くなってっくるのは、ロードバイクの宿命。スーパーカーと同じ(乗ったことないけど)。
取り返しがつかなくなる前に、その前兆を掴んで早めに手を打つのが重要。
その中でも簡単メンテ法をご紹介。
リアのギア周りからカチャカチャ音がする時は、これが原因かも?
リアディレーラーの簡単調整法
その前兆は「異音」であることが多い。
これまではチェーンに注油するくらいで済んでいた。ところが久し振りに乗ったときに、リアから異音。
一定間隔で「カチャカチャ」
走れなくはないが、気になる。
トップから3段目くらいの時に鳴っている。
ゆっくり回してみた。
よーく観察してみると、スプロケットの歯にチェーンが正しく噛み合うまでの動きが、ダブルアクションになっている。チェーンを歯先に乗せたまま、4分の1周くらい回ったところで、やっと「カチャ」と噛む感じ。
階段の上りに例えると、1段目から2段目に足を乗せようとしたら、つま先だけ3段目に掛かってしまって、体重が乗った瞬間に2段目に「バタン!」と落ちてしまうような状態。
つまり、〝歩幅〟を調整してあげるだけで、大丈夫そうだ。
トップ位置の調整
リアディレーラーを後ろから見ると、シフトワイヤーの付け根のすぐ横に、小さな+のボルトが2つ並んでいるのがすぐ分かる。これを回すと、ガイドプーリーの位置が変わる仕組み。
トップギアの延長線上(直下)にガイドプーリーがあればOK。ディレーラーに付いている2つの歯車のうち、上側がガイドプーリー、下側がテンションプーリー。
ロー側も確認
ローギアに変速して、同様にプーリーの位置を確認。どちらも問題なければ、階段の一番下と一番上の位置決めが完了したということ。
▼上のボルトがトップ側、下がロー側を調整する
ストロークの調整
次にセカンドギアに入れてみて、今度はアジャスターを指で回す。同じようにガイドプーリーの位置を確認しながら調整するが、今回僕の場合は、問題がありそうなトップから3段目に最初から入れて、ペダルを回転させながらアジャスターを回した。すると左右にクルクル回すのに応じて、「カチャカチャ」が大きくなったり小さくなったりするのがはっきりと分かった。
音が無くなる位置を探して、作業完了。超簡単!
試しに、上から下まで全段確認したが、とてもスムーズでほぼ無音。これで階段一段分の歩幅調整が終わった。
▼指で回してワイヤーのテンションを変える
まとめ
こまめにチェックしておけば、プロに任せなきゃならないほど、手に負えないような事態にはならないだろうと想像する。
いつも気にして見ていれば、小さな変化でも否応なく感じられるようになるはず。
「乗るのは好きだけど、メンテは苦手なんだよねぇ」という方もいらっしゃるだろうが、「カチャカチャ」鳴っていたのが無くなるだけでも、達成感は半端ないし、自転車がさらに10倍は好きになる。こんなに簡単な作業で、自己肯定感がここまで突き抜けるなんて、やらない手はないのである。
森下昌彦(えむもりさん)
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